moon をプレイして 解釈と考察のメモ
oniongames.jp1997年10月発売のリミックスRPGアドベンチャーゲーム
今回Switchに移植されるということで話題に上がっており、『伝説のアンチRPG』という謳い文句が心に響き購入
正確なプレイ時間は何とも言えないが10時間程度でエンディングまでたどり着いたと思う
ネタバレを含まない範囲で感想を言うのであれば、本作品は20年以上前のゲームの移植ということもあり、バランスの悪い点、不親切な設計、テンポの悪い作業がやや目につき、万人におすすめできるゲームではないというのが第一印象
しかし、購入からぶっ続けでエンディングまで突き抜けさせられたシナリオの面白さ、ウィットに富んだ数々の演出には大いに楽しむことができた
RPGをメインに触っている人よりもADVが好きな人が向いていると思う、特にその中でもドラクエやFFといった所謂レトロ王道RPGをプレイしている方に触ってほしいと思う
ここからはシナリオの解釈やら考察やらを書き殴っておこうと思うので未プレイの方はブラウザバック推奨です
とりあえずゲーム開始からエンディングまでの流れを整理
・少年『MOON』プレイ開始
・ラスボスのドラゴンとの戦闘時に母親に「ゲームをやめて寝ろ」と言われ寝る準備をする
・消したはずのブラウン管がついており近づいたところ画面に吸い込まれる
・少年、ムーンワールドへ墜落、月の女神にラブを集めろと言われる
・ゲームを進めていくと勇者が『MOON』プレイ内でやったことと類似の場面に出くわす
・ロケット完成、月へ向かう
・勇者がロケットに乗り込んでおり、月の女神、ドラゴン、少年、もろとも倒される
・現実世界に戻る、再度「ゲームをやめて寝ろ」と言われる。ここでコンテイニュー YES/NO選択
・YESで画面に再度吸い込まれエンディング
・NOでゲームをやめ部屋の扉を開く。月の扉が開き、スタッフロール&エンディング
1、『moon』の主題
このゲームが製作された背景には当時のRPG事情が一枚かんでいるのではないかと推測する
時は1997年、社会現象を引き起こしたと言われるFF7が発売されたという年である
私は知る由もないがゲームといえばドラクエ、FFと言われるぐらいにRPGが流行っていた時期なのではないかと推測する
そこで『moon』は流行りの王道RPGに異を唱えたのではないか
プレイするとわかるが本作品は非常にメッセージ性が強い、これでもかというほどに王道RPGを皮肉っている。プレイした所感はRPGというよりはジャンルに冠するようにアドベンチャーなのだが、その売り文句は『アンチRPG』であり、アドベンチャーではなくあくまでもRPGであることに意味があるように感じた。
本作品は王道RPGを疑問視している。
よくわからない設定で危機に陥った世界、罪のない生き物を殺して経験を得て、タンスを荒そうとツボを割ろうと全肯定される勇者、そんな不道徳なゲームなんかやるなと、私はあのラストシーンをそう解釈した、そしてそんなものが流行るぐらいならゲームなんてなくなればいいと、スタッフロールのラストはそんなメッセージなのではないかと思わされた。
2、結局何が起きたのか
正直ラストシーンやら設定の意味がくみ取れなかったところがある
というわけで疑問点やらその他気になったことを挙げて行こうと思う
・『しゅじんこう』と『シュジンコウ』
まず気になったこととしてひらがなとカタカナの主人公の混在
結局どれが誰なのかという話
まず混乱を避けるため主人公たちを定義する
実際に『moon』をプレイしている私たちを『プレイヤー』
ゲーム開始時に『MOON』をプレイしていた彼を『少年』
ムーンワールドに落ちた少年を『孫』
劇中ゲーム『MOON』での勇者を『C勇者』
ムーンワールドでの勇者を『S勇者』
とする。
繰り返しになるが本作ではプレイヤーの名付ける主人公にひらがなとカタカナが混在している
最初孫がひらがなで勇者がカタカナである区別だと思っていたが、オープニングでプレイする『MOON』内の勇者、すなわちC勇者がひらがななのである
つまりS勇者のみがカタカナで孫とC勇者はひらがなということになり、ここでひらがなの主人公はプレイヤーの操作する主人公たちであり、カタカナのC勇者はNPCであることが一応の共通点?
勇者は統一したほうが自然だと思うが何故分けているのかということを考えると、二人が必ずしも同一の存在ではないと言いたいのかもしれない
・ムーンワールド世界での人間
ムーンワールド世界では昔、月の光が失われる前には人間との交流があったとある
人間は我々のことを忘れてしまった?シュタインヘイガーのほかにもう一人人間がいると言われていたのでそこを進めると解答があるのかもしれない
・月の扉
ラストシーンがよくわからなかった。オープニングにドラゴンが生まれた、何故かは知りません。とご都合主義のプロローグを皮肉っていたように、このゲームの目的がそうだからそう。と言われてしまったら元も子もないのが
ゲームはほどほどに、というのが一番わかりやすく、しっくりくる解答なのだろう
最初の母親のゲームなんかやめて、早く寝なさいというのも一つの”ラブ”といいたいのかもしれない
なんだかいいたいことよくわからなくなってきたのでここら辺で止め
いろいろ考えさせられて良いゲームでした